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バラの花後剪定

春を彩ってくれたバラの時期が過ぎる。

花が終わったら、お礼肥(おれいごえ)と剪定を行いましょう。



お礼肥

「花を咲かせる」ことは、大変なパワーを必要とします。

寿命の短い一年草だと、花後は種をつけ、枯れて一生を終えます。野を彩る役目は次世代に託される。

一方バラは、夏や冬を越えて何年も生きて行く "木" の仲間です。走り続けるためには、小まめなエネルギー補給が欠かせません。


花を咲かせた後のバラたちは、少し疲れた顔をしていますね。

今年も綺麗な花を咲かせてくれてありがとう。お疲れさま。

次の花期に向けて、大きく成長しながら元気を蓄えて行きましょう。



バラの春の花後のお礼肥のあげ方

☑ 地植えなら、株の大きさにもよりますが、しっかり一掴み、または軽く二掴みほどの専用肥料を、枝先あたりの地面に円形にばら撒く。

☑ 鉢植えなら、鉢の縁のあたりに置き肥を。量は鉢の大きさに応じて。

※ この後、"冬越し前/秋の花前" と "冬越し後/春の花前" の 2 回も同様に追肥をすると、バラは元気が出ます。




剪定

もう一つの仕事は、剪定。花後は、全体を低めにバランス良く剪定することをお勧めします。

理由の一つは、花数を減らさないため
一本だけ太く長い元気な枝がいる場合、そのまま育てても良いですが、思い切って切ってしまっても良いです。栄養を吸い取る力が強すぎる枝にばかり力が集まると、他の枝の元気がなくなってしまい、全体の花数が減るからです。そして、細い枝からは細い枝しか出て来ません

高さを抑える、という意味でも切ってしまった方が良いです。バラは肥料食いと言われますが、花が咲くのに肥料を多く必要とします。そのため地面から遠い部分まで栄養が行き渡らず、上の方の花数が減ってしまうからです。

無理をせず、バランス良く、株自体の成長の様子を見ながら育てて行きます。



バラの花後剪定のやり方

花殻切りは早めに行い、その枝全体の花が終わった後は、5 枚葉を 3 節くらい残して切ります。3 歩進んで 2 歩下がるイメージで、その時期に成長した分の半分ほどの高さまで切り詰めます。バラはどんどん背丈が伸びて行くので、適宜剪定をしなければ、株に対して枝が長過ぎる状態となってしまいます。

京成バラ園のページ に、イラストつきで剪定方法が載っています。


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ここで書いたバラのお手入れ方法、まるで日本の教室のようですね。変わり者はざっくりと切り、全体を低めで同じ高さに揃えながら育てる。

同じ株の中にも枝が複数出てきて、日当たりと栄養を奪い合って行くわけです。盆栽のように一本だけ大きく伸びて個性的な行く枝ぶりを楽しむ植物もありますが、バラのような花数を増やしたり、構造物に誘引したりしたい植物は、成長スピードよりも全体のバランスを考えながら育てるには、涙を飲んで切るしかないのですね。

既存の枠組みの中に収まらない人こそがこれからは求められて行きそうなので、型破りな人を育てて行ける環境が早く整って欲しいと願っています。



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