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蚊のメスは、産むために命をかける

蚊の主食は、実は「人の血」ではなく「花の蜜」。

血を吸う蚊は産卵期のメスだけ。オスは血を吸わないそうです。

メスは自身の体内で卵を育てるため、命を賭けて人の血を吸いに来るのです。


人間も同じで、出産や育児に命を賭けなければならないのは女性だけ。これは身体的特徴上、変えられない事実です。


「出産と授乳以外は男も女もない」とは言いますが、気持ちの強さもどうやら違いがあるのかもしれません。少し前に難民を乗せた船が沈没した際、助かったのは男性ばかりで、「女性は皆、子供を抱いたまま溺れた」という衝撃的なニュースがありました。この違いは一体何なのでしょう?


日本社会は、男女平等主義によって女性の社会進出を後押しして来ました。それに答え、女性は男性社会へ出て行くため "男性化" し、男性はそれを受け入れるため"女性化" し、今や男でも女でもない中性的な人が多くなったように見えます。

女性達は働くため、出産以外の部分、家事や育児は夫とシェア、または外注するようになりました。それで仕事と家庭の両立が成り立っているのは一部の成功した人々であり、多くの女性は、そもそも産まなくなりました。

出産や育児は、自分の時間や財産を賭ける大仕事です。一方、会社員や事業を続けることも、片手間でできることではありません。更に今の日本では、子育てに手間がかかりすぎることが問題です。「産んで、保育園に入れたら終わり」ではなく、その先に親の仕事が次々と控えています。ですから、会社で働き続けたい人にとって子育ては大きなリスクとなります。

昔の子供たちは母親だけでなく、祖父母や近所の人など皆に見守られながら育ちました。それが今は各家庭だけに押し付けられている。夫の会社は相変わらず男性に育児をさせる気が無い。この状況では、「子供を育てよう」と思う人が減って行くのはやむを得ないことです。子育ては本当に大変です。ところが助ける人がいない。産んだ後も、子供より自分(会社の仕事)を優先しなくてはならないシーンが増えました。子供を見る人がいない。だから出産・育児に命を賭ける女性が減りました。


種が繁栄するかどうかは、いかに当事者の人々を「産もう、育てよう」という気にさせられるかにかかっています。その気持ちは上から産めよ育てよと言われて湧いてくるものではなく、自分の内側から溢れて来るものです。「産んでも安全だ、やって行ける」と思えるかが重要です。プライベートと両立可能な働き方と、子育て環境のアップデートを早急に進めていただきたいものです。

未来を作る希望である子供たち。今を動かしている私たち。この限られた時間・大切な命を、一体どこに賭けようか?

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