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剪定

「切るべき枝」が存在する。

切るべき枝を切ることで、伸ばしたい枝を成長させ、全体で見た時の樹形が整う。

剪定に失敗、あるいは剪定せず伸ばし放題にしてしまうことがある。

すると、どうなるか?



たとえば柿の木。

今年実をつけた枝を切り、来年実をつけたい枝を残す。残した枝には翌年、実がつく。剪定を間違えてしまうと、その翌年は実がつかない。

花をつける木も同じ。花芽を切ってしまうと、次に花が咲くまで、待つ期間が長くなってしまう。




「切るべき枝」も存在する。

根元から生えた「ひこばえ」(主幹の栄養を奪う)、
平行枝 (下に日が当たるのを遮る)、
からみ枝 (他の枝に絡まるように伸びる)、
徒長した枝(役に立たないが栄養だけ奪う)、
下や真上を向いた枝など。


切るべき枝を切らずに放っておくと、主張の激しいその枝ばかりが栄養を吸い取り、葉を茂らせる。そして本来伸ばしたかった枝には栄養が行かない。ヒョロヒョロとした弱い枝になり、花も大してつかない。


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「枝」を「人材」と読み替えてみると面白い。

適切な剪定や管理をすれば、伸ばしたい人材を伸ばし、その恩恵を会社全体が受けることができる。

ところが、あらぬ方向を向いた枝や、その取り巻きのような枝を残しておくと、他の部分の成長を邪魔し、せっかくの良い人材を潰してしまう。

実際は、枝だけではなく全体を見て、葉の茂り方や日の当たり方を考慮した上で剪定することになる。正解は、それぞれ異なる。



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